2020.12.30 贈与税改正の方向性を推理する その2 背景・趣旨は?
2020.12.30 | カテゴリ:相続応援日記, 税制改正, 会長・天野隆のブログ
令和2年(2020年)12月10日に令和3年度税制改正大綱が与党から発表されました。その中に注目される記載がP18からP19にあります。テーマは「資産移転の時期の選択に中立的な相続税・贈与税に向けた検討」とあります。ズバリ言えば贈与税の改正の予兆です。影響と対応策を3回(12月29日・12月30日・12月31日)にわたって記載いたします。
2020年11月13日に開かれた第4回政府税制調査会の資料によれば
●個人金融資産1700兆円のうち60歳以上が6割を所有している(2014年)
●65歳以上の高齢世帯は25%が3000万円以上、14%が2000万円以上3000万円未満の貯蓄残高を所有している。(2014年)
●被相続人が80歳以上の方が全体に占める割合は71%(平成30年・2018年)でありこの年齢は50代・60代以上の子供がいる。若い世代への移転は子供世代より孫世代が対象になると経済活性化に有益である。
高齢者が持っている金融資産を消費に繋がる若い世代に移転すれば経済が活性化する。ただし富裕層に有利にすると相続税・贈与税の本来の趣旨である資産の再配分機能が確保できないといけない。そこも考慮しながら検討をする。
その結果、相続時精算課税の利用を促進できる税制にすれば両方の効果が見込まれるというものです。
記:資産家を応援する相続の専門家:天野隆。4482
(幸せなキャッシュフロープロジェクト)(もめない・もめさせない遺産相続プロジェクト)