天野隆の相続応援日記 INHERITANCE SUPPORT DIARY OF TAKAHASHI AMANO ここでは資産税専門の税理士法人レガシィの専門家が、「相続の仕事で感じたこと」、「ルール化されたこと」、「お知らせしたいこと」を書かせていただいています。皆様の何かのヒントになれば幸いです。

2016.2.3 譲った人にツキが来る その2

2016.2.3 | カテゴリ:相続応援日記, 会長・天野隆のブログ

長年相続をお手伝いしていると、兄弟姉妹がもめたとき、譲る人が出てこないと収まりません。その後を注意深く見ていると「譲った人にツキが来る」と感じることがあります。今回はそんな事例3つを紹介します。お名前は仮名です。

長女薫さんは62歳。次女さなえさんは60歳。どちらも遺された母の相続の時、実家とは別に、自宅を所有していました。遺産分割財産は実家の時価5,000万円。預金4,000万円。実家を取る人は処分時150万円の仲介手数料と譲渡に係る税金約960万円かかり手取りは3,890万円。お二人とも実家に住むつもりはないのでそれなら手間もかからない預金4,000万円のほうが良いと考えました。預金4,000万円はどちらを取るか話し合いは長く続きました。最終的に長女薫さんが譲りました。姉妹の間に笑顔が無くなるのは嫌だと。価値は低くても思い出の実家を相続しようと。

 

時は2年経て、この度薫さんが空き家の実家を売ることになりました。今年の4月から税制がかわり(相続空き家の3,000万円控除の創設)譲渡に係る税金は何と360万円になりそうです。手取りは4,490万円に。なんと手取りはさなえさんの4,000万円より多くなりそうです。遺産分割時には税制が変わるなんて誰も想像できませんでした。

記:資産家を応援する相続の専門家:天野隆。3288

(幸せなキャッシュフロープロジェクト)(もめない・もめさせない遺産相続プロジェクト)

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