2015.4.27 相続開始と消費税の納税義務判定。その2
2015.4.27 | カテゴリ:相続応援日記, 相続関連情報
被相続人がおこなっていた事業を相続人が引き継ぐ際に、消費税の納税義務が問題となります。
今回、国税庁HPにその判定に関する文書回答事例が掲載されました。
法定相続人は配偶者と子6名の合計7名。遺言はなく、同年中に遺産分割協議が成立し、相続人の子Aが3分の2、子Bが3分の1の持分で相続し、事業承継しました。
遺産の分割の効果は、民法第909条の規定によれば相続があった日に遡って効力を生じます(分割の遡及効)。
すなわち、今回のケースでは平成26年中に行った遺産分割の効力は、相続開始の平成26年2月に遡って財産を承継したこととなります。
これに当てはめると、納税義務の判定も遡及し、子Aが3分の2、子Bが3分の1の持分で計算すると、実際の基準期間の課税売上高は1,700万円であったため、子Aは課税事業者となるのではないか、との疑義が生じます。
1,700万円×2/3 ≒ 1,133万円 > 1,000万円
遺産分割がまとまった場合、納税義務の判定をし直す必要があるのでしょうか。
結論は、当初の判定のままでよく、再度判定をし直す必要はない、との見解です。
記:資産家を応援する相続の専門家:税理士法人レガシィ 三澤郁夫 3105
(幸せなキャッシュフロープロジェクト)(もめない・もめさせない遺産相続プロジェクト)