2017.11.1 医療費控除と債務控除。その3
セルフメディケーション税制をご紹介させていただきましたが、
所得税の医療費控除(もしくはセルフメディケーション税制)と相続税の債務控除は、条件にあてはまれば重複して適用できます。
ポイントは、いつ支払ったものか、だれが払ったものかという2点です。
亡くなられた方(以下、被相続人)が、ご自身で生前負担していたものについては、相続税の対象にはならず、その方の所得税の準確定申告にて医療費控除の対象となります。
被相続人の相続人(生計一親族)が負担した場合、相続人の所得税の確定申告において医療費控除の適用を受けることができます。
また、この場合その支払が被相続人の生前に支払ったのであれば本来、被相続人が自分で負担すべきものを立て替えて支払ったものと考えられますから、被相続人が相続人に対して債務を負っているものとして相続税の債務控除の対象となります。
その支払が被相続人が亡くなられたあとに支払ったものであれば被相続人が病院などに対する債務として相続税の債務控除の対象となります。
留意点としては、書面で提出する際は領収書などを添付して提出しますので、準確定申告で原本を提出したために相続税の申告書に添付することができなくなってしまったといったことにならないようにコピーなどしておくとよいでしょう。
記:資産家を応援する相続の専門家:税理士法人レガシィ 佐藤 秀治 3715
(幸せなキャッシュフロープロジェクト)(もめない・もめさせない遺産相続プロジェクト)