2018.6.15 人事異動と税務調査。その3
調査の連絡がきたら必ず調査官の所属と氏名を確認します。調査に来られる方のキャリアをある程度、想定しておくためです。具体的には、税務職員名簿をもとに調査官の経歴を過去にさかのぼって調べます。いつどの税務署のどの部門にいたのか、そのときの肩書は?といったことを調べると何となくどの程度のキャリアか察しがつくものなのです。
調査について、ひと昔前(10年くらい前)と比べて、法人については、税務調査を1名で行うことが多くなったように思います。もちろん会社規模によっても違いますが、以前は、2名がスタンダードだったと思います。
その理由は、いわゆるノルマにあるといわれています。
表向き税務調査において、どれだけ多く誤りを指摘し税金を徴収できたかというノルマはないとされています。そうしないと強引な調査・徴収が行われる可能性があるからです。
ノルマとしてはあるのは、部門ごとの調査件数です。
ですから調査件数をかせぐために1名で対応することが多くなってきているようです。
ただ、相続税の税務調査については、ほかの税法よりも専門性が高いこととかなりプライベートでデリケートな話題に触れることがありますし、「言った・言わない」のトラブルとならないよう複数制がとられることが多いようです。
通常の調査であれば、上席と調査官がペアになって行うことが多いと思います。
まれに新人研修もかねて調査が行われることもあります。
この場合、マニュアル通りに調査が行われるので、こちらとしては実は面倒だったりします。ある程度ベテランの方のほうが話しが早いのでやりやすいという側面がありますが、非常に切れものにこられてもやっかいなので一長一短はありますが。
ここまで税務署の組織などについて触れました。重要なのは当然のことではありますが税務調査が入ったとしても怖くない申告書の作成を行うことです。税務調査も想定した財産の調査と評価を丁寧に行うことで、税務調査にきたらどうしよう…といった無用なストレスから解放されることが大事なのではないでしょうか。
記:資産家を応援する相続の専門家:税理士法人レガシィ 佐藤 秀治 3865
(幸せなキャッシュフロープロジェクト)(もめない・もめさせない遺産相続プロジェクト)